3/8畑の無肥料栽培セミナー№1 春夏野菜の種蒔き

午前の座学に続いて、午後は春夏野菜の種蒔きの実習。圃場でやる予定だったが雨のため室内にて(上の写真は実演する岡本講師と見て学ぶ受講者)。以下のことは即実践しなければならないことなので、非常に役に立った。

春夏野菜は3~4月に種蒔き・苗づくり

  • ナス科(ナス、ピーマン、トマト、ジャガイモなど)は今の時期に種蒔きしないとダメ。日本の風土に合わないものばかりなので、2ヶ月は保温しながら育てる。自然栽培は基本厳しく育てるが、最初はベビーフードと同様甘く、次第に厳しくしていく
  • 種蒔きは満月に向かっているときが良い(10日が満月なのでちょうど今)。太陽と月が反対側にあり、根と芽が上下の両方に引っ張られるから。農業は旧暦でやると1.3倍の確率でうまく行く
  • ウリ科(キュウリ、スイカ、メロンなど)はまだ寒いので少し遅らせて4月でも良い

苗づくり:苗土(P205)

  • 苗土は、雑草堆肥または畑の土(体積比50%)、赤玉土(同20%)、バーミキュライト(同5%)、ピートモス(同20%)、籾殻燻炭(同5%)
  • 苗土は、ホームセンターから「黒土(関東ローム層の表土)」と「完熟腐葉土」を買ってきて混ぜても良い(前者70~80%、後者20~30%)。黒土の代わりに畑の土を7~8mmの粗いふるいにかけたものでもよい

苗づくり

  • セルトレイ(5×5~4×4)に苗土を入れ、土を濡らして水を切り、3粒蒔きして、濡れた新聞紙をかける(月明り程度の明るさにする)。爪の半分くらいの深さに蒔き(深くならないようにする)、覆土した後土を押さえて種を土に密着させる
  • ビニール温室またはビニールトンネルで保温。トレイの下にワラを敷くなどして保温したり、踏み込み温床や電気行火のようなもので保温しても良い。土の温度は20℃くらいには上げたい(夜は15℃を下回らないよう、昼間は40℃を超えないようにする)。芽が出たら新聞紙を取る。取った後は土が乾かないよう水をやる
  • 光が不足したり、水を与えすぎると徒長するので注意
  • 本葉1枚で1本に間引き(鋏で地際で切る)
  • 本葉2枚で10.5cmポットに鉢上げ。土は畑の土を使い少し厳しくする。鉢上げは最低1回、できれば2~3回するのが良い
  • 本葉5枚以上出たら畑に定植する。半分以上は捨て、ふるいにかける

ジャガイモ

  • ストロン跡(少し凹んだ、元々根っこと繋がっていたところ)の反対側から出た芽は勢いが強いので下になるよう植え付けるか、芽欠きして抜いてしまう(すると全部の芽が均等に芽吹く)
  • 4つ以上芽が出てくるようなら、芽欠きして3つに減らす
  • 芽が多く出る場合は半分に切って、切り口は太陽に当て乾かすか、酢を付けてから植え付ける。小さい芋を切らないで蒔くほうが良い
  • 地温が高くないと生長が悪いので、低い畝に浅く埋め(深いと冷たいので嫌がる)、草マルチをして保温する。芽が出てくると土をかぶせる。水はゼロで良い
  • 葉が黄色くなったり虫に食われると、取り除く

(おまけ)自家採種した種の保管方法

  • 発芽条件は光、水、温度なので、それらを断つ
  • ビニールや瓶に入れ(中に炭を入れてもよい)、呼吸を止める。ロウを塗った袋に入れ瓶に入れるのも良い
  • 冷蔵庫の野菜室は、いろいろ野菜を入れると湿度が高くなるのでダメ。種保管専用の冷蔵庫(1万円くらいである)で10℃くらいで保管する方が良い
  • 蒔く2週間前には冷蔵庫から出して気温に慣らす