9/14のと里山農業塾№11 無肥料栽培を実現する

岡本よりたかさんの特別講義、後半は表題の通り(上の写真がスライド資料)。近々5冊目の本を出版されるが、2017年出版の『無肥料栽培を実現する本』の続編になるので、当講義内容にも反映されるとのこと。ラッキー!

なお、出版の件は岡本よりたか氏のブログの去年12月の記事『続・無肥料栽培を実現する本』で予告されており、出版の目的や思いが以下のように綴られている。

何故、福岡正信氏とか川口由一氏のようなカリスマ的な自然農法家が、これだけ素晴らしい生き方、考え方、農法を伝えても、今の若い人たちに浸透しないのか。
痛ましい2011年3月11日の原発事故が起き、政府発表に疑問を感じ、無肥料栽培の道を目指す若い人たちが増えたのは事実である。しかし、何故、今ひとつ成功していかないのか。僕はその事をずっと考えてきました。
その一つの結論が、先駆者たちの生き方や考え方だけでは、心は動いても具体的な行動に結びつかないというジレンマがあるという事です。
畑で実際に無肥料栽培に取り組んでみても、畑を耕さなければ何も育たず、草を生やせば、野菜は埋もれるばかり。でも、先駆者たちの畑ではよく育っている。このジレンマに苦しむのです。
それは、思想ばかりが伝わり、原理原則が伝わっていないからです。
無肥料栽培を行うためには、自然の原理原則を知らなくてはなりません。先駆者たちは、その原理原則を長い時間をかけて体感して得てきました。しかし、それは、言葉ではなかなか伝わらないのです。
1年や2年畑に取り組んだところで、得ることができないこの原理原則。僕は、このことを伝えることに焦点を当ててきました。先駆者の農法の手順を伝えつつも、同時に原理原則を伝えることが必要と感じたからです。
今の若い人たちは、身体よりも頭で知る事を望みます。だから、伝える方も、まずは頭で理解できるように伝え、それを畑で実感してもらえば、短期間で習得できるはずなのです。
僕はそのことに注力し、昨年出版した「無肥料栽培を実現する本」という形にしました。
しかし、この本は僕の農業人生の前半だけの経験で書いて来たことです。後半に知ったことはまだまだあります。その自然界の原理原則、そして農法としての方法論。今、この二つを、改めて本にまとめる作業をしています。

講義を受けて新鮮で腑に落ちる感覚がしたのは、上記のような信念をもって伝えようとされているからだと納得できました。なお、講義内容は前半同様、有益だが膨大すぎるので、時間が取れる時まで先延ばしします。