コウノトリ育むお米 研修会

今日は二部構成で、一部は刈り取り適期現地研修会、二部は冬みず田んぼ研修会。

一部 刈り取り適期現地研修会

中谷農事組合の田んぼにて。田植えは5/30、コケあんばいだが出来は去年よりやや良いとのこと(下の写真)。

刈り取り適期は、かつては「穂の先っぽ1/3まで枯れてきたとき」だったが、これは茎が付いた状態で稲木掛けするので乾燥中も登熟が進むため。しかし今はコンバインで穂だけにしてしまうので、籾の黄化率が90~95%のとき。

現地研修会が行われた中谷農事組合の田んぼ

中谷農事組合の田んぼの籾は今日時点で黄化率86%くらい(下の写真)。よって刈り取り適期の95%になるのは、9月上旬は黄化籾率が1日で2.5%づつ増えるので、4日後の9/15。なお、1日当たりの黄化籾率の増加割合は、9月下旬は1.9%、10月上旬は1.7%と遅くなっていく。

上記田んぼの籾:黄化籾率は86%(緑色の籾が残っている)

黄化籾率の観察は、圃場の平均的な稲株3株から1穂づつ採取して、籾をしごいてトレイ等に移し、不稔籾や奇形籾を取り除き、黄化籾と青籾に分け割合を算出する。

出穂期から起算した収穫時期の目安

  • 7/31出穂・・・9/5 収穫(所要日数37日)
  • 8/5  〃・・・9/11 〃( 〃  38日)
  • 8/10 〃・・・9/18 〃( 〃  40日)

僕の田んぼの出穂は8/5頃だったので、ちょうど今日が刈り取り適期。明日、黄化籾率も調べて判断したいが、できるだけ早く稲刈りした方が良さそうだ。

二部 冬みず田んぼ研修会

収穫が終わると冬みず田んぼの準備に入るので、営農生活センターに移動してその研修会があった。冬みず田んぼの目的は、①イトミミズの繁殖によるトロトロ層の形成、②圃場の均平化、③生物多様性保全

10月下旬には水尻を閉鎖して冬みず田んぼに移行するが、それはトノサマガエルが冬眠する前に行うといった事情がある。トノサマガエルは気温が10℃以下になると冬眠に入るが、豊岡で最低気温が10℃以下になるのは10/20頃ゆえ。

N副支部長様の最後の挨拶:市の補助金の対象になる冬みず田んぼの条件は「2ヶ月以上、5cm以上の湛水」。但し、天水に任せる冬みず田んぼなので、その基準を満たすかどうかはともかく、最低限①イトミミズなどの微生物の餌(米ヌカやエコアミノ)の散布と、②水尻閉鎖だけはやって欲しい、とのこと(平畝耕耘は省いても良い)。

また、今年の収量は(25年の経験からすると)、良くない。それは8月に夕立が1回もなかったから(去年もそうだった)。夕立は稲妻(稲の妻)で、気温を下げて(=寒暖差を大きくして)収量UPに導く、と思われるとのこと。いろいろ勉強になります。