9/7のと里山農業塾№10 量子論

販売の話しに続いて最後は「量子論」。廣さんはここ数年、量子論脳科学に興味をもって勉強しているとのことで(今はこっちが本職と冗談)、どうしても話したかったようだ。

量子論の観察者効果:光子の二重スリット実験から(例えばこちらを参照)。観察していないときは波の状態だが、観察すると粒子になることから、「人間の観察=意識次第で対象が変わる」、「水が最もその影響を受けやすい(江本勝)」とのこと。

量子論に興味をもったのは、木村秋則さんの次のような体験から。

木村さんが無農薬にしてから6年目頃、リンゴの木がどんどん弱り枯れてしまいそうになったとき、リンゴの木1本1本に頭を下げ「無理をさせてごめんなさい。花を咲かせなくても実を成らせなくてもいいからどうか枯れないでちょうだい」と話しかけたが、隣の畑や道路に面した木には、話しかけているのを周りの農家に見られたくなかったので声を掛けなかった。その後、話しかけた木のうち比較的強いものは生き残って実が成ったが、声を掛けなかった1列だけは全滅し、木村さんは深く後悔した。

また木村さんは、自然栽培に取り組む者に「技術じゃなくて、心の在り方が大事」と仰っており、人間の意識が植物を変えることを示唆されている。

量子レベルから見れば、人間の意識が介在すれば植物は変わることが証明されているので、廣さんは量子論に興味を持ち、さらに脳科学を勉強して、植物に届く心のありようや技術を身につけたいと仰られた。

食糧危機に対応するにも自然栽培が最強

廣さんは、自然災害やアメリカのデフォルト(金本位制へ戻ると紙幣は紙屑化する)、日本の自給率40%、石油も肥料も輸入、種もF1種の輸入に頼っており、食糧危機が来るのは現実的にあり得、それに対応するには自然栽培が最強と、最後にメッセージを発信された。

チッソがなくても乾土効果で作物はできる

廣さんは自らの体験から(恐らく耕作放棄された棚田での栽培経験などから)、実地研修時に「チッソがなくても乾土効果で作物はできる」と言われた。全くもって常識外れもいいことばかりだが、追求すべきことは無限にある。しっかり記憶に刻んでおきたい。

ビニールマルチの件

廣さんの畑ものと里山農業塾の畑も、黒ビニールマルチが多用されていた。のと里山農業塾の畑を管理されているJA職員によれば、ビニールマルチは抑草効果が抜群で、経費的にも成り立つので(除草人工代より安い)(熱は表面だけは上がるが遮光効果もあるので裸地よりも熱くならない)、自然栽培から見るとやや違和感があるかもしれないが、除草人工が掛けられない者にとっては重宝している、とのこと。ビニールは厚めのものにすれば数年持つので、より経済的と仰られていた。

以上、本当にたくさんの貴重な教えをいただいた。血肉化し僕なりの自然栽培を工夫・実践し、追求して行きたい。