コウノトリ育むお米現地研修会

茎肥、中干し、生きもの調査についてのコウノトリ育むお米現地研修会があった。熱帯低気圧(後、台風3号)の影響で大雨が予想されたが、午後から曇り、研修会が開催された夕方には空が明るくなるほどで大事には至らなかった。以下、研修会の要点を記す。

現時点の生育状況は、やや低温気味で例年より少し遅くずんぐり型。アゾラが発生しているところがやや多いようだ。アゾラが発生するとイネを覆って日光を遮断しダメにしたり、アゾラの下の水温を下げたりと生育に悪影響を与える。対策は、イネの陥没を避け、水温を上げるため浅水にする。また、アオミドロは牛糞堆肥を入れたところに良く発生している。

茎肥(無農薬):田植え後30日頃に追肥し、分げつを促す。ファームパワーフィッシュ10kg/10a。葉色が濃かったり、葉が徒長して垂れている場合は施肥量を減らす。

中干し:ゆっくり、しっかり乾かす。田植え後40日頃。※生きもの調査をしてカエルの変態を確認してから中干しする。

溝切り:排水を良くするためだけでなく、出穂以降の給水が素早くできるようにするためにも大切な作業。

穂肥:無農薬の場合、原則しない。

畦畔除草:特にイネ科雑草(例えばエノコログサ、オオナギナタガヤ)は斑点米カメムシの増殖場所になるので、穂が出るまでに刈り取る。

エノコログサ(出典はこちら

ナギナタガヤ(出典はこちら

最後に副支部長様より「中干しすれば、コナギはなくなる」といった話があったので(聞き違いだったらお許しを)、しっかり中干したい。

おまけ:研修会はH氏の圃場で行われたが、6月初めに田植え、機械除草2回済み、後1回入るとのことだったので、除草機についてH氏にヒヤリングした。除草機は田植え機(8条植え)に付けるアタッチメント型の除草機で、株間も除草できる。但し、株間除草機具の半分が壊れていたので4条分しか除草できていないとのことだったが(下の写真)、壊れていないところはかなり良く除草できていた(この点、僕の除草機より優秀だ)。因みに雑草はコナギやクログワイが多いとのこと。

H氏の圃場